アンソニー・ホロヴィッツのドラマ「ヨルガオ殺人事件」で
注目してほしい小ネタ解説を、
ランキング形式でまとめました。
ヨルガオ殺人事件は、カササギ殺人事件に続き、
クリスティへのオマージュといわれています。
このランキングは、
アガサクリスティを、ほぼ全部読んでいる私が、
「小説版 ヨルガオ殺人事件」を読んで見つけた、
小ネタ集です。
どのくらい、ドラマに採用されているでしょうか?
一緒に探しましょう。
お楽しみください!
注)1位を読むと、犯人が誰かわかってしまいます。
ご注意ください。
アンソニー・ホロヴィッツのドラマ「ヨルガオ殺人事件」で注目の小ネタ解説!の、 ランキング(10位~1位)
10位、「スリー・チムニーズ」
主人公スーザンの妹、ケイティが住む、煙突が三本ある家。
小説、「チムニーズ館の秘密」のもじり。
これは簡単ですね。
9位、章のタイトル「潮流に乗って」
小説「満潮に乗って」のもじり。
これも簡単。
8位、作中作で、返り血を浴びたことを隠すため、血まみれの被害者に抱きつく
「ハロウイーン・パーティー」のトリック。
殺人のせいで、服がずぶ濡れになったのを隠すため、
わざと花瓶を割って、自分に水がかかるよう仕向ける。
これは、元ネタを読んだ人には、
「おっ、キタキタ!」となるのではないでしょうか?
これを機会に、「ハロウイーン・パーティー」を読んでみる、
なんていうのも楽しいと思います。
7位、フクロウの石像が落ちてきて、 スーザンは殺されそうになる
「メソポタミアの殺人」では、
ロープを結んだ石臼を屋上から落として、
殺人が行われた。
その後、ロープで石臼を吊り上げて、凶器を回収。
ヨルガオ殺人事件では、
ある人物が、事件を調べるスーザンを黙らせようと、
ニセ電話で呼び出して、石像を落とします。
落とした犯人はすぐに見つかり、
その態度があまりに図々しいため、
スーザンの恋人、アンドレアスに殴られます(笑)
そりゃー殴られるよね、、、、というひどさです。
クリスティ大好きの私は、このシーンを小説版で読んで、
「あれか!」と大喜びです。
「久々に、もう一回、
『メソポタミアの殺人』を読んじゃおうかなー」
なんて考えています。
ドラマで、殴られるシーンが、
採用されるかはわかりませんが、
もし見たら、笑っちゃう?怒っちゃう?
演出次第だと思いますが、
楽しみです!
6位、作中作の会話が、マザー・グースを思わせる
作中作、アティカス・ピュントと、ヘア主任警部の会話。
「ペンドルトン氏の死の責めを負うべき人間が誰なのか、わたしにははっきりわかっています」
「では、誰なんです?」
「わたしです」
これなどは、マザー・グースの、
「誰がロビンを殺したの?
ぼくだ、とスズメが言いました」
を彷彿とさせますね。
マザーグースを読んだことがあると、
アガサ・クリスティを読む時に、
話の理解が深まりますね。
クリスティを楽しむために、
再度読んでみたいなあと、
思っています。
5位、管理人事件(ミス・マープルの短編)
これは、「終わりなき夜に生まれつく」(当ランキング4位)
の元になったと言われている短編。
大まかな設定が同じ、かつ、
入れ子構造(作中作)になっており、
これまたヨルガオ殺人事件の元ネタっぽい。
クリスティは、同じ設定をあちこちで使っています。
たくさん読むと、「あっ、コレとアレは同じ!」など、
気づいてしまいます。
そして、そこもまた楽しいのです(笑)
4位、終わりなき夜に生まれつく
ヨルガオ殺人事件は、
「終わりなき夜に生まれつく」が元ネタ小説です。
(あくまで個人の感想です。)
「終わりなき夜に生まれつく」は、
夫とその愛人が共謀して、富豪である妻を殺し、
財産を奪ってから、愛人との再婚を目論む話。
なぜ元ネタか?
答えは1位を見るとわかります!
(そしてちょっと切なくなります、、、、)
3位、謎解き
事件の終盤、全員を集めて、探偵が謎解き。
これも、クリスティ風。
原作者である、
アンソニー・ホロヴィッツが脚本を書いた、
ポワロシリーズのドラマを見ると、
すごく象徴的なのです。
「ヨルガオ殺人事件」のドラマでは、
どんなふうに描かれるでしょうか?
楽しみです!
2位、アティカス・ピュント
几帳面な、ドイツ人の小男の探偵。
人物設定が、明らかにポワロを意識している。
ポワロは、几帳面なベルギー人の小男。
直角大好き(笑)、
靴が汚れるからと、
土の上を歩くのを嫌がるほどの綺麗好き。
ドラマ版「ヨルガオ殺人事件」では、
どんなふうに描かれるでしょうか?
クスッと笑えるネタバレがないか?
ドラマを見ながら探してみようと思います。
1位、「ヨルガオ殺人事件」というタイトル
犯人の素性がわかるタイトル。
ヨルガオは、英名 Moon flower。
夜に咲く、甘い香りの白い花。
月の光の下で咲き誇り、朝にはしぼむ、
まさにエイデンを象徴するような花です。
ヨルガオ殺人事件は、
労働者階級の生まれの青年が、
富豪の女性と出会い、結婚する。
その後、夫は妻を殺してしまう、というストーリー。
「終わりなき夜に生まれつく」とは、
大まかな設定が、共通していると思います。
生まれながらの階層が低いと、そこから這い上がれない。
早く這い上がるには、何か裏技を使うしかない。
騙したり、殺したりするのも、仕方ないと思ってしまう、、、、
そして、そこに光が当たると、一気に転げ落ちてしまう。
あくまで個人の解釈ですが、
そんな切なさ、はかなさを象徴するのが、
「ヨルガオ」という花だと思っています。
アンソニー・ホロヴィッツのドラマ「ヨルガオ殺人事件」で、注目の小ネタ解説!の、 ランキングまとめ
アンソニー・ホロヴィッツのドラマ「ヨルガオ殺人事件」で、
注目してほしい小ネタを、ランキング形式でまとめました。
10位、主人公スーザンの妹が住む「スリー・チムニーズ」は、「チムニーズ館の秘密」のもじり。
9位、章のタイトル「潮流に乗って」は、「満潮に乗って」のもじり。
8位、返り血を隠すためのトリックは、「ハロウイーン・パーティー」より。
7位、石像が落ちてくるのは、「メソポタミアの殺人」のトリック。
6位、作中作の会話が、マザー・グースの、「誰がロビンを殺したの?」を思わせる。
5位、「管理人事件」「終わりなき~」の元ネタ短編。入れ子構造。
4位、「終わりなき夜に生まれつく」。ヨルガオ殺人事件の元ネタと思われる小説(個人の意見です)。
3位、終盤で、全員を集めての謎解き。クリスティ風。
2位、アティカス・ピュントの人物像。几帳面なドイツ人の小男という設定は、ポワロを意識している。
1位、「ヨルガオ殺人事件」というタイトル。
あなたも一緒に、ミステリ沼にハマりませんか?(笑)
ぜひ小ネタにも注目して、ドラマを楽しみましょう!
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