アストリッドとラファエル シーズン6 最終回ネタバレ|二重の遺言に隠された真実

番組情報

シーズン6の最終回「億万長者の遺言」は、謎が二重になっている、面白い構造の回でした。

「3日前に亡くなりました」

玄関に出てきた息子がそう言った瞬間、アストリッドもラファエルも言葉を失います。

メールを送信した時、差出人は、すでに死んでいた。
シーズン6最終回「億万長者の遺言」は、この矛盾から幕を開けました

タイトルになっている「遺言状」は、この回に二度現れます。

一度目は公証人が読み上げる正式な遺言状。
二度目はパリンプセストの上に書かれた、エドガー自身の手による改訂版。

なぜ、エドガーは、遺言を書き直したのでしょうか?

謎解きとして面白く、シーズンの締めとしても重い。そういう最終回でした。

以下、ネタバレありで詳しく書いていきます。
最後に、シーズン7の情報も載せています。

⚫︎この記事でわかること

・3日前に死んだ人が、死後にメールを送ることができたのはなぜか?

・なぜ、エドガーは殺されたのか?犯人は?

・逮捕されたメイドが、黙秘を続けた理由は?

・原題 「Le Testament」に隠された意味とは?

・エドガーの屋敷に隠された秘密とは?

・シーズン7は撮影中。初の海外ロケ、なんと場所は、と◯き◯う?!

アストリッドとラファエルシーズン6 最終回 ネタバレ含むあらすじ

死者からのメール

犯罪資料局に監査が入って落ち着かない中、アストリッドのもとへ一通のメールが届きます。

パズルコミュニティの仲間「小箱_95」こと、エドガー・レノからの「パリンプセストを見にこないか」という誘いでした。

2日後、豪邸を訪ねると、息子のフィッツジェラルドが出てきますが、

「父は3日前に亡くなりました」と言います。

アストリッドとラファエルは「エドガーに会いにきた」と念を押しますが、訪ねた日は、エドガーの葬儀でした。

招待メールを受け取ったのは、2日前。

3日前に死んだ人物が、2日前にメールを送った?
どういうことでしょうか?

この矛盾がすべての出発点です。

他殺の証明

フィッツジェラルドは「肥大型心筋症の発作」と説明しましたが、アストリッドは遺体の口元からクルクミンの匂いをかぎ取り、歯磨き粉からも検出します。

クルクミンは肥大型心筋症の患者に致命的な発作を引き起こす場合があるのです。

自然死ではなく、毒殺でした。

通夜の容疑者たち

参列者の全員に動機があります。

息子フィッツジェラルドは遺産の相続人。

横領が発覚して解雇されていたオリヴィエ・ルヴェールは、解雇通知を盗んで破棄しようと、書斎に忍び込んでいました。

長年エドガーを恐喝していたコランタンは、死を知らないまま、葬儀の当日訪ねてきました。

妻と愛人も含め、全員に犯行機会があったのです。

地元警察はメイドのブランシュ・ジュスタンを逮捕しますが、ブランシュは一切黙秘を貫きます。

一度目の遺言状

公証人が読み上げた遺言の内容は、全財産をフィッツジェラルドに、妻リラには別荘、オリヴィエにはナポレオンの帽子(落胆するオリヴィエの顔が印象的です)。

そして、ボゴタのガブリエル・ガルシア・マルケス児童養護施設に50万ユーロ──約9,200万円──の寄付。

なぜ関係ないはずのコロンビアの施設に、これほどの金額を?
その場にいた全員がざわめきました。

壁の中に住む男

ブランシュが黙秘する理由は、屋敷の構造にありました。

戦時中に、ユダヤ人を匿うために作られた、二重の壁の隠し部屋に、「ジュリアン」が住んでいたのです。

ジュリアンとは?実はエドガーの隠し子です。

エドガーはボゴタ駐留時代に生まれたジュリアンを、8年前に秘密裏にコロンビアから連れ帰り、隠し部屋に住まわせていました。

軍隊生活のPTSDで、広場恐怖症を抱えるジュリアンには、誰にも会わない空間の方が安全でした。

ブランシュはジュリアンと恋に落ち、彼を守るために黙秘を選んでいたのです。

ジュリアンは、「小箱_95」のアカウントから、アストリッドにメールを送っていました。

「パリンプセストを見にこないか」の次は、エドガーのVR技術で撮影した映像データを送ってきます。

「VR空間は安全、予想外がないから」そう言って、アストリッドは、VRゴーグルをつけました。

アストリッドがゴーグルで再生すると、エドガーの、生前数日の映像が再生されます。

共同出資者の解雇。

軍隊仲間の恐喝に「金は出さない」と言って殴られたこと。

なんと、別居中の妻と「バン」した映像まで、、、、。

アストリッドは、目を手で覆おうとするのですが、ゴーグルが邪魔をします。

「バンしています」「目を閉じます」と言って、見ないふり?をして、なんとか乗り切っていました。

これは、アストリッドにとって予想外だったでしょうね。

VRの居間の映像で、壁の絵の目の部分が覗き穴になっていて、誰かが壁の後ろ側から覗いていることがわかります。

この、目玉だけの人物が、ジュリアンでした。

二度目の遺言と謎解き

謎解きは、エドガーが倒れていた図書室に、関係者全員が集められて、行われました。

この場面は、アガサ・クリスティのミステリーを思わせる演出です。

ミステリーファンとしては、「よしよし、来たぞ」と、にっこりする場面ですね。

書見台の足元に落ちていたのは、新約聖書のページだったことが、皆に明かされます。

アストリッドはここで指摘します。フランス語で「新約聖書」と「新しい遺言状」は同じ言葉、Nouveau Testamentです。

エドガーは、言葉遊びでヒントを出していました。

改訂版の遺言状は、なんとパリンプセストの上に書かれていたのです。

毒だと気づいた死の間際に書いたもので、特許だけをブランシュに遺す、その他全ては息子のフィッツジェラルドに、という内容です。

パリンプセストの上に書かれた、パリンプセスト。

ここでも、謎は二重構造になっていました。

そして、公証人により、遺言は有効と認められました。

特許は、隠し部屋から出られないジュリアンに、収入を与えるためでしょう。

エドガーは、忠実なメイド、そしてジュリアンの恋人であるブランシュに、未来を託したのです。

エドガーが、ブランシュをそこまで信頼していたとは驚きです。

ブランシュは、「18歳の時、資格もない私を雇ってくださった。旦那様は父も同然です」と言っていました。

恋愛ではないけれど、この二人も、固い絆で結ばれていたようですね。

犯人は?

遺言の改訂版を聞いたフィッツジェラルドは「メイドが犯人だ」と言い出しますが、

ラファエルが、「遺言の内容を知らなかったのに、殺す理由がない。でもあなたは大損だと分かっていた」と返します。

アストリッドは暖炉に向かって「小箱_95さん、私はアストリッド・ニールセンです」と自己紹介し、壁越しにジュリアンと「壁のノック」で対話します。

ジュリアンは犯人を知らなかったけれど、壁の穴から覗いて、各容疑者のやましい事情を知っていたはず。

隠された事情が一つずつ暴かれていき、最後に残ったのがフィッツジェラルドでした。

フィッツジェラルドは、ジュリアンに激しく嫉妬し、自分を愛してくれない父を殺したのです。

「父は私より彼を愛していた」。涙ながらの告白でした。

最終回ネタバレ考察1)ruka’s eye 二重の遺言に隠された真実

原題 Le Testamentの二重の意味

フランス語でTestamentは「遺言状」と「聖書(特に新約聖書)」の両方を指します。

この回に遺言状が二度登場し、二度目の発見の糸口が新約聖書のページだったのは、タイトルが最初から二重の意味を持っていたからです。

パリンプセストの上に書いたパリンプセスト、遺言状があるのに書いた遺言状。

エドガーの仕掛けは、タイトルの構造そのものでした。
これは最後まで見ないとわかりません。

フランス語が分かっても、気づけないかもしれない謎かけで、思わず、「やられた!」と呟いてしまう、見事な着地でした。

最終回ネタバレ考察2)ruka’s eye ラストシーンの意味

アストリッドとラファエル 二人の「喪失」

事件が解決した後、アストリッドとラファエルは犯罪資料局で二人きりで話しています。

ラファエルが打ち明けます。ラマルクの毒の後遺症で右手の末梢神経障害が改善しないかもしれない。

もしかしたら刑事をやめなければならなくなるかもしれない、と。

そのとき、アストリッドのスマホにメールが届きます。「再評価の結果、紙媒体の破棄と保管室の転用が決まりました」。

犯罪資料局の廃止通達でした。

二人とも、大切にしてきたものが同時に失われようとしています。

涙をこらえながら、手を重ねる。シーズン6はそのシーンで終わりました。

このシーズンを振り返ると、バシェール警視正の栄転、ラファエルの後遺症、テツオの正体発覚、資料局への監査と、「喪失の予感」が、少しずつ積み上げられてきました。

最終回は、その喪失が、「大切にしている仕事ができなくなる」という形で、浮き彫りになります。

静かで、二人の悲しみが胸に迫ってくる、苦しい終わり方でした。

 

最終回ネタバレ考察3)ruka’s eye シーズン7への展望

まさかシーズン7で終わる?

このラストを見て、シーズン7が最終シーズンになるかもしれないと感じました。

ラファエルの手の障害、アストリッドの職場、テツオの立場。

三つの問題が同時に未解決のまま残っており、どれかが解決に向かえばシリーズの着地点が見えてきます。

すでにシーズン7の撮影は始まっています。

2026年3月4日にクランクイン済みで、France 2での放送は今秋が見込まれています。

初の東京ロケ!

今回は初めての海外ロケで、
なんと、東京での撮影が行われます!

どんな映像になるか、今から楽しみですね。

テツオの出自に関わるエピソードが描かれる見込みで、S6で積み残された「テツオ問題」がいよいよ動きそうです。(出典:FranceTVPro公式プレスリリース 2026年3月4日)

一方、ラファエルのリハビリは続いており、ロラ・ドヴェール本人が「出演比重を自らの希望で軽くしてもらった」と明かしています。

これは、「マドモアゼル・ホームズの捜査日記」でも主役を演じているからでしょうね。

連続ドラマ2つ掛け持ちは、なかなか大変だと思います。

スケジュールも厳しくなっているのでしょう。
頑張ってきたからこそ、無理が効かなくなっているのでは?

身体は大丈夫でしょうか。心配になりますね。

休みを入れながら、体調を整えて、元気な姿を見せてほしいと思います。

東京パートへの参加も難しい見通しとのことで、S6と同様にラファエルの登場シーンが絞られる可能性があります。(出典:PureBreak誌インタビュー 2026年3月)

S7の情報は別記事にまとめています。(執筆中、しばしお待ちを)

【基本情報】

原題:Le Testament / NHK邦題:億万長者の遺言

放送日:2026524日(日)23:00~ NHK総合

シーズン6・第8話(最終回)

 

まとめ:遺言状の真実と、シーズン7への展望

シーズン6の最終回は、事件の謎とタイトルの仕掛けが最後に一致する、よくできた回でした。

パリンプセスト、二重の遺言、Le Testamentの二重の意味。
伏線が多い分、見終わった後に「そういうことか」と気づく場面がいくつもあります。

謎解きの面白さとは別に、ラストシーンの重さも残ります。

ラファエルは、手の障害で、刑事を諦めるかも。
アストリッドの職場もなくなりそうです。

この二つの危機が同時に訪れたあのシーンは、シーズン7が始まるまで頭から離れそうにありません。

シーズン7の東京ロケでどう動くのか、続きが楽しみです。

(この後、おまけ考察があります。よかったら読んでみてください!)

 

最終回おまけ考察4)ruka’s eye 仕掛けられた文学的な引用

登場人物の名前と施設名に隠された、文学的仕掛け

フィッツジェラルド=『華麗なるギャツビー』

息子の名前「フィッツジェラルド」は、スコット・フィッツジェラルドそのものです。

フランス人には珍しい名前なので、あえてフィッツジェラルドにした、という意図を感じます。

ギャツビーは愛を渇望しながら手段を誤って自滅した男でした。

父の愛を求めて父を殺したフィッツジェラルドと、構造が重なります。

豪邸で華やかな日々を送りながら、実は秘密だらけで孤独だったエドガー。信頼していたのは、他人であるメイドだけです。

葬式に集まるのが全員、動機を持つ人間ばかりというのは、皮肉なことでした。

華やかなパーティーを催している人気者に見えたのに、葬儀に誰も来なかったという、ギャツビーの最後とシンクロして見えてしまいます。

ガルシア・マルケス=『百年の孤独』

施設の名前「ガブリエル・ガルシア・マルケス児童養護施設」も偶然ではありません。

ガルシア・マルケスはコロンビアの作家で、代表作『百年の孤独』は世代をまたいで受け継がれる家族の秘密が中心テーマです。

「羊皮紙に書かれた予言が解読された瞬間に一族が滅ぶ」というラストは、パリンプセストという小道具と構造が重なります。

エドガーが隠していた息子の存在が明かされた瞬間、殺人が起こり、一家は崩壊しました。

二人の作家が共通して語るのは、

「隠した秘密は必ず戻ってくる」

というテーマで、この回の脚本家が意図的に仕込んだのでしょう。

何回も繰り返される「2」という数字を、うまく伏線としてはめ込んで、回収してくれた、脚本家さんの実力が素晴らしい!

圧倒されました。

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